当館は、染色家・芹沢銈介の作品と収集品を展示・収蔵する美術館です




　昭和30年代は、工房などの制作環境が整えられたこともあり、昭和20年代に暖めていた作品や、新しい着想による作品が、堰を切ったようにあふれ出した時代といえます。この時代の作品には、草花や幾何学文に加え、動物、 文字、風景、収集品など、様々な種類の新鮮な模様が数多く生み出されました。
　屏風作品には大作が多く、「丸紋いろは六曲屏風」（1960）、「いろは文六曲屏風（萠黄いろは）」（1958）、「ばんどり図四曲屏風」（1957）などがあります。また、あまり手がけてこなかった着物も、昭和30年代以降盛んに手がけるようになり、「貝文着物」（1963）、「鯛泳ぐ文着物」（1964）といった大胆に模様を配置した着物を制作しました。のれんには、「風の字のれん」（1957）、「御滝図のれん」（1962）などの名作が生まれています。染絵額も多数制作し、文字を主題としたものや、収集品を主題にしたものがあります。
　さらに、ガラス絵、板絵、『極楽から来た』などの新聞小説の挿絵、大原美術館工芸館の設計など、新たなジャンルへ次々と挑戦した時代でもありました。


鯛泳ぐ文着物（1964）
 

丸紋いろは六曲屏風（1960）
 

貝文着物（1963）

  

御滝図のれん（1962）
 

飛の字（1961頃）



『極楽から来た挿絵集』より
「上人頭光踏蓮図　関白九条兼実感見」
（1961）

バナースペース

静岡市立芹沢銈介美術館

〒422-8033
静岡県静岡市駿河区登呂五丁目10-5

TEL 054-282-5522
FAX 054-282-5510
seribi@city.shizuoka.lg.jp

>>サイトのご利用にあたって

>>サイトマップ